本家のギャラリーの枚数が結構な数になって来たのでちょっと整理しようかと思い、その前段階として過去の絵を置いてある倉庫サイトである「ARCHIVES」の改修作業(というか移転)をしているのですが、昔の、本家サイトを開設してから2年間くらいの絵を改めて見ると「うわヘタだなぁよく恥ずかし気もなくこんな絵展示できるな」と感じるのはともかく、当時の絵には誰かに対して贈らせてもらった絵が多いのに気付く。キリ番踏んでもらった記念の絵だったり、知り合いのサイトの開設記念だったり、○○アクセス達成の記念だったり、年賀CGを十数種類描いてばらまくなんて阿呆な真似までしている。2000年から2002年頃に描いた絵に限って言えば実に半数近くがそうした「贈り物」の絵だ。
これらはもちろん感謝の気持ちやお祝いの気持ちを込めて贈らせてもらった絵ではあるのだが、一方では贈らせてもらった絵を人様のHPに展示していただく事でより多くの方の目に止めてもらい自分のサイトのアクセスアップを図るという、ある意味「撒き餌漁法」的な意味合いも持っていた。
私の本家サイトは、開設当初は押しも押されぬ零細サイトで、一日一桁アクセスなんてのも当たり前の事だった。当時は今のように個人のニュースサイトやCG紹介サイトはまだあまり一般的ではなく、絵描きサイトがアクセスアップを図ろうと思ったら、「CG検索サイト」に登録するか、同じ系統のサイトのグループで作る「ウェブ・リング」のようなモノに参加するくらいしか手段が無かった。
が、当時の私は、「絵を見に来てくれた方がサイトに掲載してある絵を見てどんな評価をされようが構わないが、自分から自分の絵や自分のサイトを一定の範囲にカテゴライズするような事はしたくない」と考えていて、従って「CG検索サイト」や「ウェブ・リング」の類には一切加わらない事をサイト運営の方針の一つとして来た。
そしてそれは当然の如くアクセスカウンタの数字に反映し、開設一年目で5,000アクセス、二年と半年で20,000アクセスという、実に零細サイトらしい数字を残すのだが、その数字は紛れもなく、先の「撒き餌漁法」を含めた己の努力によって得られた数字なのだと自負している。
そうした運営方針は今も変わりはないのだが、開設三年目くらいから状況に変化が現れる。
一つは「アイコン式掲示板」用のアイコン素材を提供し始めたところ一部で異様に好評で、「アイコン素材サイト」として認識されるようになりかなりの数のサイトからリンクをして頂けるようになったこと。最近は限りなくニッチなネタアイコン以外作っていないのだが、それでも一日に何件かは「掲示板用アイコン」の類の検索に引っかかって訪問される方がいるらしいので、潜在的な需要はまだあるのだろう。
そしてもう一つはニュースサイトの存在であろう。
今でこそ個人のニュースサイトは数え切れないほどあって、いくつかのニュースサイトを巡回していれば情報の取捨選択に困るほどであるのだが、当時は今ほどニュースサイトが一般的でなく、絵描きサイトにとってニュースサイトに取り上げてもらえるというのは、ステータスの一つですらあった。
そして幸運なことに、サイト開設以前からのウェブ上の友人が、大手ニュースサイトの管理人だったのだ。
正確に言うとその方は最初から大手ニュースサイトの管理人だったわけではなく、最初はゲーム攻略サイトだったのが次第にニュースサイト的な形態に移行し、ついには一日一万アクセス超えてるような大手ニュースサイトに成長していったのだが、その中で私のサイトの更新もニュースとして取り上げてもらう事が多く、ひとたびニュースにしてもらうと数百とか数千の単位のアクセスが来るようになった。更にニュースサイトという存在が一般的になり「子ニュースサイト」「孫ニュースサイト」と呼ばれるモノが現れ、ニュースサイト間の情報の共有とそれによって爆発的なアクセス集中が生じるようになる。
ところがそうした効果によって開設当初と質的には大した違いの無い絵を描いているだけのサイトにすら大層な数のアクセスだけは集まるようになると、今度は逆に不安になるのだ。
果たしてこの「声なき大多数」の方達は自分の絵を見てどう思ったのか。自分の絵に何を見たのか。ニュースサイトに取り上げられたという付加価値以外のモノを本当にそこに見ているのだろうか。
ニュースサイトに取り上げてもらう事自体は大変励みになる。アクセス解析を覗いてみて見知らぬリファラを見つければ、リンクされた先でどんな風にコメントされているか必ずチェックしている。
だが、そこからやって来る「声なき大多数」の寡多には、正直なところ興味が持てなくなって来ている。数百であろうと数千であろうと「たくさん」は「たくさん」だ。
そして自分の描く絵はどんどんとニッチな層やある特定個人に向けた絵ばかりになって行く。元々広く一般受けするような芸風でないのは自覚しているが、このところの過去数年間で最も眼鏡っ娘比率が高くなっている現状を鑑みると、あたかもそれは「一本釣り漁法」の如く。
今のところ、ニッチなタナを狙いつつも魚信を外さない絵を描けていると、自分では思っている。
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