着メロ遍歴(中編)
D207には携帯電話端末としての機能には特に不満は無かったものの、使用期間が2年を超えた頃からバッテリーの持ちが悪くなり毎日の充電が欠かせなくなったり、液晶のバックライトが着かなくなったりしてきたため、そろそろ機種変更しようかなぁと思ってたら仕事中に沢に水没させてしまい目出度くも機種変更をする事になった。
次に私が選んだのはSO211i。
変更機種に行った店に、展示用モックアップではなくてデモ用実機が置いてあっていろいろいじらせてもらったところ、ジョグダイアルとメニューの使いやすさに惚れて選んだ機種である。
蛇足ながら書いておくと、最近の製携帯電話端末のメニューはアイコンを多用したグラフィカルなものが主流であるが、ソニーエリクソン製端末のメニューはテキスト表示のメニューが縦に並んでいるだけのシンプルなモノになっている。一見すると使いづらそうなのだが、メニューの構成自体が非常に整理されて分かり易いモノになっており、ジョグダイアルとの組み合わせによって各社のメニューの中で最も使い易いモノになっているのではないかと個人的には思っている。FOMA系の機種は実機を触ったことがないので分からないが、是非とも正常進化させていってもらいたい部分である。
さて。
この頃になると、ケータイの着信音も3和音だとか5和音だとか16和音だとか言い始めて音質的にも向上し始め、ネットを通じた着メロ配信サービスも一般的になって来る。また、ケータイに保存できる着メロの曲数も大幅に増えたり、着信音の個別設定やグループ設定なども出来るようになって来たため、よほどの事が無い限り誰かと同じ着メロという事は無くなったが、「個性的な自分のケータイ」を演出する手段の一つとしての着メロはいまだ有効であったし、着メロを「聞いて楽しむ」使い方も現れた。
私もとりあえず某大手の着メロ配信サービスと契約してみたのだが、最初にダウンロードしてみたのは実は、ディープ・パープルの「Smoke On The Water」で、実はこれはSO211iの3和音の音でいくらキミが篠原涼子のファンでも東京パフォーマンスドールの「Smoke On The Water」はコピーなんだよということをS崎に納得させるためだった。
洋楽の着メロにはイントロのメロディーだけでもインパクトが強いモノが多く、バグルスの「Video Killed The RADIOSTAR(邦題:ラジオスターの悲劇)」とか、EW&Fの「September」とか、デレク&ドミノスの「Layla(邦題:愛しのレイラ)」とか、ザ・ナックの「My Sharona」なんかも好んで使った。特に「Layla」はクラプトンの楽曲としても有名で、リコール隠し事件直前までのミツビシ・モータースのTVCMに使われていたりもして非常にメジャーな曲だったので、私のケータイから「♪でれでれでれでーん、でーでーでーでーでーん」というイントロが流れると「おっ」という顔をして振り向くオジサンとかもいて面白かった。
映画の主題歌なども着メロ向きのモノが多く、映画「ロッキー」から「ロッキーのテーマ」とか、ブルース・リーの「燃えよドラゴン」のテーマなんかも、イントロだけでウケが取れる優れた着メロだった。ケータイが腕時計や目覚まし代わりという方もいようかと思うが、「ロッキーのテーマ」や「燃えよドラゴン」をアラーム音に設定しておくと目覚めた直後からアドレナリンが大量に分泌されそうでお薦め。
映画「007」シリーズの「ジェームス・ボンドのテーマ」をメールの着信音に設定してみたりもしたが、「♪でんでれででーっでででーん、でんでれででーっでででーん」というイントロが流れると妙にスリリングな気分になってみたり、読み終えたメールが自動的に消滅するんじゃなかろうか?とふと思ったりして味わいのある着メロだった。
「ケータイの個性化」を考えると自分の場合オタっぽい要素も入れておかなければと思い、グループ指定で消防団関係者からかかってきた電話の着メロを「翔べ!ガンダム」にしたが「♪燃え上がれ~、燃え上がれ~、燃え上がれ~、ガンダム」という歌い出しがいささか不穏当であったためいろいろ考えた結果「サンダーバードのテーマ」に落ち着いた。「ワンダバ」で有名な「MATのテーマ」を使いたかったのだが、着メロサイトをいくつか回ってみても見つからなかったのである。もし所在をご存知の方がいたらUTまでご一報を。
着メロには曲のイントロ部分から着メロ化されているモノとサビを中心に着メロ化されているモノがあるが、邦楽のポップ/ロックの楽曲は後者が多い、ように思う。邦楽のヒット曲はTVCMとのタイアップでサビの部分のみが繰り返しオンエアされる事が多く、カラオケ等の場でも「出だしは歌えないけどサビだけは歌える」という人もいるように、サビというのはその楽曲のキモの部分であるから、そこだけを着メロ化する事自体は間違ってはいないと思うのだが、先に述べたように邦楽の着メロの場合、日本語の歌詞に合わせて音符を切っているモノも多く見受けられて本来のメロディーラインの美しさを損ねている事も多々あるため、個人的には邦楽の着メロを好まない。
逆にイントロ部分が印象的な楽曲は着メロにも優れたモノが多いが、その最たるモノは「宇宙戦艦ヤマト」の主題歌であろう。実は、大手の着メロ配信サイトをいくつか見て回っても「宇宙戦艦ヤマト」をイントロ部分から着メロ化しているところが見つからず、個人のケータイサイトでイントロ部分から一曲丸ごと着メロ化されているところを見つけ、ダウンロードさせてもらう際に掲示板でそのサイトの管理者の方にイントロ込みの着メロを探していた事を告げると、その方も「やっぱ、ヤマトはイントロですよね!」と熱く頷いてくださったのもいい思い出である。着メロとしての出来も非常に優れたモノだったので長らく愛用させてもらったが、電話がかかってきても「♪ぱーぱっぱぱーはっぱっぱっぱぱー、ぱらぱっぱっぱぱぱぱーぱらぱっぱー、ぱーぱーぱっぱぱーぱーぱーぱっぱぱーぱー、ぱらぱっぱらぱっぱらっぱっぱぱっ、ぱらぱっぱらぱっぱらっぱっぱぱっぱー」というイントロに聴き惚れているうちに相手が諦めて切ってしまう事が度々あるのが難点といえば難点だった。切るならせめてイントロを聴き終わってから切ってもらいたいものである。
こんな風にいろんな着メロを楽しんだり笑いを取ったりしたSO211iであったが、ソニー製品の宿命なのか2年ほど使った頃にこちらからの声は相手に聞こえているらしいのだが、相手からの声がまったく聞こえない片道通話専用機になってしまったのでまた機種変更をすることになった。
思ったより長くなったのでもう一回続く。
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